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【症例】歯根破折後のインプラント治療と、エアフローを活用した着色除去

2026.09.11
| 治療内容 | 歯根破折した歯を抜歯してインプラントで噛み合わせを回復し、エアフローで頑固な着色(ステイン)を除去・予防した治療 |
|---|---|
| 期間 | インプラント治療:5ヶ月
エアフロー:2年 |
| 治療回数 | インプラント治療:8回
エアフロー:5回 |
| 費用(施術当時の料金) | インプラント治療 440,000円(税込)
エアフロー 16,500円(税込)(1回 3,300円 税込 ×5回) |
治療前の状態・主訴
患者様は当時40代の男性で、「1年前から右上の5番目の歯の被せ物が外れたまま放置していたため治療をしたい」とご来院されました。
来院時レントゲン写真を撮影したところ、歯根嚢胞(歯の根の先の膿の袋)が形成されていたため、根管治療を行うこととなりました。
治療詳細
根管治療を複数回治療を行いましたが排膿が収まらず、歯根にクラック(亀裂)が入っていることが判明し、残念ながら抜歯の判断となりました。

患者様とご相談の上、抜歯後、約2ヶ月間傷口の治癒を待った後にインプラント治療へ移行しました。CT写真ではあまり骨の形成ができておらず、実際に手術を進めていくと骨の状態も良好ではありませんでした。
歯根囊胞が長期にわたって存在していた場合、骨の形成が悪くなり、骨が脆く(ボソボソとした状態に)なってしまうことがあります。今回も骨の状態が良くなかったため、一度状態の悪い骨を全て取り除き、インプラント埋入と同時に骨造成(骨の量を増やす治療)を行い骨の強度を高める処置を実施しました。

通常であれば2ヶ月ほど待機すればインプラントと骨は問題なく結合しますが、今回は骨の状態を考慮し約4ヶ月間じっくりと経過を観察しました。その後、インプラントの結合が良好であることを確認した上で、上部構造をセットいたしました。

治療から約15年が経過した現在も、上部構造の再製作等を行うことなく、非常に良好な状態を維持されています。

年齢を重ねると、食いしばりなどによって歯のすり減りが少しずつ生じてきます。歯に強大な力がかかると表面に微細な凹凸ができ、ステインがつきやすくなることがあります。こちらの患者様も40代の頃は着色が気にならなかったとのことですが、50代に入ってからステインの付着が目立つようになってきました。お仕事中にコーヒーをよく召し上がるとのことで、飲んだ後のうがいやステインケア用の歯磨き粉の使用をご提案したものの、セルフケアのみで付着を抑えるのは難しく、4ヶ月おきの定期検診時には黒い着色が目立つ状態でした。
ちょうどその頃、みらい歯科では「エアフロー」を導入する機会があったため、患者様にご説明の上、使用させていただくこととなりました。
エアフローとは、微細なアミノ酸やグリシンなどのパウダーと水・空気を同時に噴射し、歯の表面を傷つけることなくステインを落とす機器です。濃いステインを落とすために粗い研磨剤を使用すると、歯の表面に細かな傷がつき、かえって汚れが再付着しやすくなるという課題があります。一方で、エアフローは粒子が細かいため、歯の溝や凹凸に入り込み、歯面を傷つけずに効率よく汚れを洗い流すことができます。これを繰り返すことで、段々とステインが付きにくい歯面へと導くことが可能です。
以下の写真は、エアフロ―施術前と5回施術した後の比較画像です。


今回は4ヶ月おきに5回ほどエアフローを使用させていただきました。回数を重ねるごとに、ステインがつきにくくなっていく様子が経過写真からもおわかりいただけるかと思います。
なお、エアフローは歯石やプラークの塊などは落とすことができません。ですので、日々のブラッシングでいかに歯面を脱灰(虫歯の初期段階)から守るかが重要となります。
治療後の様子
インプラントは一度骨と結合すれば、定期的なメインテナンスと噛み合わせの調整を行うことで、長期にわたって安定した状態を保つことができます。また、噛み合わせの力が強い方の場合は、健康保険でマウスピースを作製し、経過を観察していくケースが多くあります。
エアフローに関しても、定期的に継続することでステインがつきにくい状態が定着し、施術が不要になる患者様もいらっしゃいます。もし再び着色が気になり始めた場合は、必要に応じて再度エアフローを行う方針をとっています。
主な副作用・リスク
・予後を完全に保証するものではありません。
・本症例は自由診療(保険適用外)となります。
・骨造成治療は、喫煙の有無や全身疾患の状態によって骨がうまく形成されない可能性があります。
・インプラントは骨の硬さや、定着期間中の強い衝撃などにより、骨と結合しない場合があります。
・インプラントは骨と直接結合するため、10年ほどの経過で周囲のご自身の歯との間に隙間が生じてくることがあります。
・顎の骨の中には神経が多く通っています。大きな神経は避けてインプラントを埋入しますが、CTにも写らない細い神経の枝に接触し、一時的に麻痺が生じるリスクがあります(ほとんどの場合は小さな枝のため、半年ほどで消失します)。
・エアフローは粉末を歯に吹きかけるため、お口の中に粉末が舞うことがあります。喘息などの呼吸器疾患をお持ちの患者様には使用できません。
長期的なお口の健康維持と審美性の両立を目指して
今回は右上歯根破折を起こした歯を抜歯後、骨造成を伴うインプラント治療を実施し、並行して全体的な歯周病治療と歯面清掃を行いました。
術後4ヶ月おきのメインテナンスを行っていく中で、着色(ステイン)がつきやすい患者様であったため、さまざまな歯磨き粉を試すも十分な効果が得られませんでした。その後、みらい歯科でエアフロ―を導入したタイミングで使用を開始したところ非常に経過が良く、5回にわたるメインテナンスでエアフローを使用し、現在も良好な経過をたどっています。
インプラントは一度骨と結合してしまえば、定期的なメインテナンスと適切な噛み合わせの調整を行っていくことで長期的な安定が望めます。さらに、エアフローを並行して活用することで、ステインの再付着を防ぐことができるため非常に有効な処置となります。
みらい歯科では、インプラントに関する無料相談やセカンドオピニオンも受け付けておりますので、ご希望がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。また、エアフローはメインテナンスの際にオプションメニュー(1回3,300円 税込)としてご利用いただけます。ご興味のある方は、担当の歯科衛生士までお気軽にお声がけください。
こちらもご参照ください。
予防・メインテナンス│桜木町の歯医者「みらい歯科」
インプラント治療│桜木町の歯医者「みらい歯科」
みらい歯科 院長 出口 真太郎
